ここ数年、よく目にするエレキヴァイオリン。私は幼少期からクラシックのヴァイオリン、いわゆる木でできた一般的なヴァイオリンを35年弾いてきましたが、エレキヴァイオリンは触ったことがありませんでした。
今回はそんなクラシックバイオリン講師がエレキバイオリンを弾いてみた!記事です。
購入したエレキバイオリン【PLAYTECH PSV100BK】セット販売
PLAYTECH PSV100BK エレクトリックバイオリン 4/4 ブラック
楽器以外の小物がセット(ケース、肩当てやコードなど)になっています。
セット販売は初心者の方にはありがたいと思います。
初心者の方はセット購入がおすすめ
エレキはクラシックとは違い、コードを繋がないといけなかったり、形状も金属ですし、音を出すまでの工程がかなり違うというイメージがありました。購入してから、不備のために音が出なかったりするとモチベーションも下がります。
一つずつ独自で購入すると、コードの種類を間違えたために演奏できない、ということも起こりそうです。
初心者の方には、繋ぐだけですぐ音が出せるので初心者セットのご購入をおすすめします。
充実したセット
初心者セットの内容は下記のとおりです。
- バイオリン
- 弓
- 肩当
- ケース
- 松脂
- 接続ケーブル
- ヘッドホン
- チューナー
- クロス
以上がセットです。
アンプに繋がないで演奏するのであれば、買い足さずにすぐ演奏できます。
すぐ演奏できてお手頃価格です。
初心者セットは必要なものが揃うので便利です。買ってからすぐに演奏できます。
楽器を始めようかな~?という願いが、気軽に叶うなんて、嬉しいですね。
ヴァイオリンってお高いもの、というイメージがあると思いますが、この価格であれば弾いてみたい!という方が増えてくる気がします。
ハードルの低さがとても魅力です。
弾いてみた
私が買ったものは、アンプやヘッドホンに繋がなくても、音量が出ました。
音量としては、クラシックヴァイオリンでミュートをつけたくらい。
これくらいの音量なら、経験者であっても少し音程を確認したい時、ボウイングの確認、譜読み程度が可能。
サイレントヴァイオリン(ヤマハ製)として売られていたりもするので、クラシックヴァイオリンのサブ楽器として、音量を控えた時間に練習するのも良いのかもしれません。
ヴァイオリンに初めて触る方も、とりあえず音を出してみたい方は、購入して松脂塗って調弦すれば、すぐに弾くことができます。
とてもお手軽です。
松脂の塗り方はクラシックと同じ。
付属の松脂はクラシックヴァイオリンで使用するのと同じものでした。弓の毛の質もクラシックと同じでしたので、クラシックと同じように塗りました。
松脂の塗り方は下記の記事にまとめてあります。意外と皆さんが知らないポイントも押さえてありますのでご一読ください。
調弦の仕方もクラシックと同じ。
調弦の仕方もクラシックヴァイオリンと同じで、ペグでの調弦。
そして微調整は手元のネジでできました。
注意点としては、エレキヴァイオリンのメーカーによってはペグとネジが一体化のものもあります。
ネジが飾りということがあります。
購入の際は注意しましょう。
わたし的に、一体型は使いにくそうなのでおすすめしません。
ネジは、調弦のときの微調整がやりやすいのです。ペグだけで調弦するのは慣れとコツが必要。
初心者の方にとって調弦がかなりのハードルになります。なるべく楽に調弦するためにも、ネジが動くものを選択しましょう。
調弦のやり方は、下記のYou Tubeで視聴できます。
調弦のやり方など、ご要望に応じた内容でのオンラインレッスンもできます。
オンラインレッスン 生徒さん募集中
LINEのビデオ通話や、Skypeを使用したオンラインレッスンです。
1回 25分 2,000円
ヴァイオリンだけでなくヴィオラも対応可能です。
単発や、サブレッスンも歓迎です。お気軽にお申し込みください。
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※友だち追加した段階では、自動返信がされるのみで、講師側に通知が届きません。
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また、お問い合わせフォームからのご連絡も受け付けております。
楽器は軽い。音量は小さい。
楽器の重さは580gで、実際に構えてみると想像してたより軽量でした。
エレキバイオリンは金属で出来てるので、木でできているクラシックヴァイオリン(300g~600g)よりも、もっと固くて重いかと思っていましたが、想像していたより軽かったです。
電池やアンプなしで弾くと、普通のバイオリンにミュートつけたときよりも小さい音量でした。
この音量なら前項でも記載しましたが、夜でも弾けそうです。クラシックヴァイオリンだと音が気になる方は、サブの楽器として購入していただいて、夜間の練習に使用するのも可能。
ただし、クラシックヴァイオリンの代わりとしてエレキで練習する場合、音色や音の響き方など違いますので、指の練習とか、ボウイングの確認程度でのご使用をおすすめいたします。
その他気づいた点は、若干、クラシックより楽器の厚みが薄く感じました。
普段クラシックヴァイオリンを使用している方で、肩当てを使っている方は、高さに気をつけましょう。
肩当てを使わない私には、楽器の金属の硬さがダイレクトに伝わりました。長時間仕様の場合、タオルを敷いたり工夫が必要です。
クラシックは本体中央に向けて膨らみもありますが、エレキだと一定の厚みの枠組み、という感じなので、体の感じ方が違います。
私は構えやすかったです。
弾き心地は硬い。
弾いたときの第一印象は、硬いイメージでした。
普通のバイオリンだと音を出したときに、弦の振動が木の板に伝わり、その振動が体にまで伝わって、柔軟性のある柔らかい響きを感じられますが、エレキだと木の板ではなく金属で、弦の振動が伝わる部分がないから、体に弦や楽器の響きを感じられないから、固い感じがしました。
硬めのプラスチックをこすっているような感覚です。
金属の弦を弓でそのままこすっている感じです。
弓の毛は柔らかいけど、弦は金属ですので、金属やプラのような硬いものをダイレクトに感じられます。
この楽器は枠組みしかなくて、さらに構えた時の左側がないので、弾いてるときに自分の左肩から腕、手までがよく見えるのが不思議な感覚でした。
フォームも改善できるかもしれません。
楽器に電池を入れて弾いてみた。
楽器に電池を入れてヘッドホンつけて弾くと、ボリュームや軽いエフェクトの違いがはっきりと聴き取れました。
楽器の裏、駒と反対側に電池やコードを繋ぐ部分があります。
上部2つのつまみは、左がボリューム、右がトーン(エフェクト的な)。
ヘッドホンなしだと違いがありませんでしたが、ヘッドホンをつけて弾いてみると、ボリュームの小~大、トーン(エフェクト)のありなしが感じられます。
ボリューム
ボリュームの目安です
- 最小(目盛り1番右)→ 楽器の電源無し、ヘッドホンなしで弾いているのと同じくらいの音量
- 最大(目盛り1番左)→ ヘッドホンを付けていられないくらいの爆音、音も割れる。
ヘッドホンを付けて練習する場合は、真ん中が良さそうです。
トーン
トーンというのは歪みやエレキギターのような音色のこと。この比率を自由に設定できます。
- 最小(目盛り1番右)→ いわゆるヴァイオリンの音。
- 最大(目盛り1番左)→ エレキギターのようなバリバリな音。かっこよい。
バイオリンの音を楽しみたいときは最小で。
エレキギターのような、バイオリンだけどロック調を最大限に楽しみたいときは最大で。
目盛り一つずつの違いはあまりなく、目盛りを真ん中にして無難に弾くよりは、どちらかに振り切ったほうが音色の差が出ていいと思いました。
今回は付属品のヘッドホンを付けて試演しましたが、アンプに繋いだヴァージョンも別記事でレビューします。
弓の毛、弦、松脂、肩当て、楽器ケースはクラシックヴァイオリンと同じ
- 弓の毛
- 弦
- 松脂
- 肩当て
- 楽器ケース
以上の小物はクラシックヴァイオリンと同じでした。エレキヴァイオリンからクラシックヴァイリンに持ち替えたくなった場合でも、使い続けることができます。クラシックヴァイオリンとの2台持ちも、共通して使えるものが多く、持ち物を減らせていいですね。
弓
弓の毛も、形状もクラシックと同じです。
普通のバイオリンと一緒でメンテナンスが必要です。
メンテナンスは、楽器工房のほか、弦楽器を扱っている楽器店でもお取り扱いされてる場合があります。
弦
弦もクラシックと同じでした。
私が買ったサウンドハウスさんのページには、ドミナント弦を使っていると書いてありました。
ドミナントは言わずもがな、クラシックヴァイオリンでもメジャーすぎる定番の弦です。
私もクラシックヴァイオリンの弦はドミナントを使用しています。
エレキだから、と専用の弦や入手方法が限定的だったりするとメンテナンスも億劫ですが、ドミナントならAmazonでも楽天でも買えますから、とっても気軽ですね。
↑楽器のサイズと、E線の形状(ループ、ボール)をお手持ちの楽器の形状とご確認の上、ご購入してください。
松脂
セットに付いていた松脂は、メーカー名はわからなかったのですが、おそらくクラシックと同じです。
弓の毛がクラシックと同じなので、兼用で問題ないと思います。
松脂について比較してみた記事はこちらで読めます。
肩当て
肩当ても初心者セットに入っていました。
楽器に引っ掛けるところが折り畳めるタイプの肩当てです。
とてもメジャーなもので、クラシックヴァイオリンでも使用するものです。
楽器と肩当ての接点も問題なくスムーズに装着できます。
形状はKUNに似ています。
セットになっている肩当ては自分と体格が合わないという場合にも、クラシックで使用している肩当てを併用できますね。
ケースにはショルダーとポケットがついている。
ケースはクラシックと同じような素材のものでした。
背面のポケットには、エレキバイオリンに欠かせない、ヘッドホンやアンプのケーブルを収納できます。
ショルダー付きなので、リュックのようにしょえちゃいます。
両手があくので荷物が多くても移動しやすいですね。
クラシックヴァイオリンと違うところ
エレキとクラシック、意外と同じところが多かったですが、ここからは違いをレビューしていきます。
音色と音量、そして音の出し方が違う。
まず、音色はクラシックとは別物でした。
クラシックのヴァイオリンは、演奏すると弦の振動と響きが楽器の木の板に伝わり、それが魂柱を伝って裏板へも伝わって、F字孔から音が出てくるわけですが、木という天然素材を通して微細な振動まで伝わるために、豊かな芳醇な響きがします。
エレキは、楽器の電源なしの状態で演奏すると、クラシックヴァイオリンに金属のミュートをつけて弾いているような音色がしました。
エレキは弦を振動させてもその振動を拡張する部分がないので、金属をこすった音がダイレクトにします。柔らかさはありません。
また、弓の動かし方として、エレキだと弓のスピードが速いほうが弾きやすいです。
音の出だしがはっきりしていてクラシックで言うくさびのアクセントに近い奏法になりがちです。
なのでエレキの弾き方をそのままクラシックで再現してしまうと、曲によってはアクセントだらけで曲想に合っていない弾き方になってしまいます。
音量の面では、エレキは電池とヘッドホン、場合によってはアンプなど機材が必要です。
そして、前の項目でも書きましたが、クラシックヴァイオリンの代わりとして使用する場合は、細かい音色の違いや音の響きなど細かいところは全く違ってきます。
その違いを考慮した上で、運指の練習ですとか、左手のダウンアップがあっているかの練習、弓の使う場所を意識した練習など、音色以外の練習に使用することをおすすめします。
楽器に松脂が飛び散ると、目立つ
楽器の色を黒でしかも光沢のある素材にした、ということもありますが、演奏していて気になったのが、弦の下に飛び散った松脂の白い粉。
ただし、楽器が金属なので汚れたら、布でさっと気軽に掃除できるのはいいことです。
結論。ヴァイオリンを気軽に弾いてみたい人におすすめ
エレキバイオリンは今回購入したような初心者セットで、気軽に音を出せて充分楽しめます。
低価格でここまで演奏体験ができるのは、とてもコスパがいいのではないかと感じました。
弦楽器はお金がかかるから、という理由でなかなか始められない方でも、気軽に始められるのでないかと思います。
ヴァイオリンに初めて触る方には、まずはお気軽にエレキバイオリンでヴァイオリンを体験していただき、慣れてきたら、その後は通常のヴァイオリンにステップアップといった流れで、本格的にヴァイオリンを始めるキッカケにしていただけるととても嬉しいです。
もちろんエレキバイオリンを極めたいという方のエレキバイオリン一本めとしてもオススメです。
エレキバイオリンのオンラインレッスンにも対応可能です。
ヴァイオリン未経験の方に、今回このエレキヴァイオリンを実際に試してもらいましたが、この価格でこんなにいい音がするんだ!と驚いていました。
楽器の電源を入れなくても、いい音と感じられたそうです。ヴァイオリンが気になっている方、ぜひ気軽に演奏体験をしてみていただけますと幸いです。
YAMAHAのサイレントバイオリンについて紹介している記事もあります。
バイオリン初心者がバイオリンを始めてみたシリーズもあります。
オンラインレッスン 生徒さん募集中
LINEのビデオ通話や、Skypeを使用したオンラインレッスンです。
1回 25分 2,000円
ヴァイオリンだけでなくヴィオラも対応可能です。
単発や、サブレッスンも歓迎です。お気軽にお申し込みください。
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メッセージ確認後に日程調整のため返信をさせていただきます。
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